ミラー指数

 ミラー指数とは

以下,ウイキペディアの解説です.

 ミラー指数は結晶の格子中における結晶面や方向を記述するための指数である.英国の鉱物学者ウィリアム・ハロウズ・ミラー(William Hallowes Millor)によって考案された.ミラー指数には,面指数と方向指数(方位指数)の2種類がある.

 面のミラー指数を得る手順

こちらは,物理のかぎしっぽさんの解説が分かりやすかったので記載させていただきます.hはa軸,kはb軸,lはc軸とそれぞれ対応しています.

 

  • 手順1

単位格子の3つの主軸を座標軸にとります.

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http://hooktail.sub.jp/solid/millerIndex1/

この図はすべての軸が直交していますが,単位格子が歪んでいたら座標軸も歪みます.

 

  • 手順2

それぞれの座標軸に,それぞれの単位格子の辺の長さ(格子定数)を単位として目盛りを打ちます.

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http://hooktail.sub.jp/solid/millerIndex1/

  • 手順3

表したい格子面がこの3つ座標軸を切る交点の位置を,先ほど打った目盛りの単位で表します.このとき,格子面はたくさんありますが,そのうち単位格子の原点を通らず,原点に最も近い面を選びます.

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http://hooktail.sub.jp/solid/millerIndex1/

図ではa軸が1,b軸が2,c軸が3となっています.

 

  • 手順4

これの逆数をとります.いまの場合1/1,1/2,1/3です.

 

  • 手順5

ミラー指数は整数を使う約束ですから,分母の最小公倍数を掛けて同じ比の最小の整数比に直します.いまの場合6,3,2になります.この面のミラー指数は(632)と表記し,「ろく・さん・に・めん」と読みます.

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http://hooktail.sub.jp/solid/millerIndex1/

交点がマイナス方向で座標軸を切ったときは指数の上にーを付けて表記します.

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http://hooktail.sub.jp/solid/millerIndex1/

 

上の図のようにa,b,c軸をそれぞれ1/2,-1,1/2で切る場合は(2\bar{1}2) となります.読み方は「に・いちばー・に・めん」です.

面がある軸と交わらない,つまりある軸と平行なときには,その軸の指数は0とします(無限遠で交わると考えます).また,等価な面群は{100}のように中括弧{}で括ります.

 

ミラー指数で表される結晶面

実際にミラー指数で表される以下の結晶面を示していきます.

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